夏休みの宿題
海外文学には読み慣れない文体も多く、
「日本の小説もままならないのに海外文学なんて」
という方でもポール・オースターの作品は
高度な翻訳スキルを併せ持つ読みやすさも含めておすすめです。
物語はとある男がひとりの人物と出会い、
今まで自分の暮らしにはなかったものを手にしようとする話でもあります。
そして、特にこの作品は小さなギミックが、
あとで大きな役割を果たしているあたり、
数奇な運命をたどるある人生哲学に一読の価値があります。
好きな小説探し同様「ひとりでかよえるお店」探しもまた
なかなかお困りの方もいるようですね。
小説が——ひょっとすると——
人生の大きな転換の気づきを得られるかもしれないように
新たな飲食店との出会いもまた、格別な発見があるかもしれません。
もしあなたに今、他者からどれだけ小さいと言われても、
ほしいものがあるとするなら
「この店に入ってみよう」という、
心の小声の大きな決意に、そのきっかけ、または
偶然の出会いがあるかもしれません。
すべての人に希望がある。希望が世界を動かすのだ。
——ポール・オースター