まかないも立派なひと品。
ここ最近の蒸し暑さに、シェフがまかないで用意してくれたのは
海南鶏飯と呼ばれる「シンガポールチキンライス」です。
酸味ある独特のたれと鶏出汁で炊いたお米のおかげで
さっぱりと仲間全員があっという間にたいらげてしまいました。
私的な意見ですがまかないと言われる、我々のお店の食事は
なるべく安く、残り物を、上手に、と言われます。
しかし、そこには「今、食べたいものかどうか」という問いが二の次だったりします。
店のシェフが毎日顔を合わせている仲間の「今、食べたいもの」を考えられなければ
久々に、または初めてお会いするお客さんの「食べたいもの」を思いつくことはないでしょう。
ときに想像力は技術を凌駕する。
と書けばなにやらおおげさですが
要せば 料理は愛情なのだと、思い直すのです。
私は「うちのシェフの料理を今よりもっと、ずっと皆さんに召しあがってほしい」
差し詰めそれは、自社製品を深く愛する
営業マンの言葉と変わらないつもりです。